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映画『シサム』レビュー ~主人公は何を成し遂げたのか~

※この記事には映画『シサム』のネタバレが多く含まれています 時代考証の素晴らしい映画 映画『シサム』公式ホームページ 2024/9/13封切りの映画『シサム』を見てきた。 何の前情報も見ておらず、特に期待もせずになんとなく見に行ったのだが、...
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小樽運河特集

昔の海岸線と色内大通 今年で小樽運河100周年ということで、運河とそのまわりに関するネタを少しとりあげてみたい。 運河の作り方は大きく2つに分けることができる。もともと陸地だったところを掘り進んで水路を作るケースと、そうでないケースがある。...
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備忘録 #04 忍路山道・塩谷・オタモイ

忍路山道のルート 幕末の西蝦夷地には道路というものがなく、漁師が時々使う短い踏み分け道のほかは、降雪期にアイヌ達が山越えするルートがいくつかあるだけであった。 安政年間、北方でロシアの船がたびたび現れるようになると、北方警備と蝦夷地の開拓の...
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備忘録#03 石狩川流域の江戸時代の歴史特集

樺戸とイシカリの大酋長 アイヌ文化後期の諸豪勇時代、多くのコタンを束ねる大酋長が各地に現れ、影響力を振るっていた。アイヌ時代のなかで最も華々しい時代と言えるかもしれない。本州で言うところの江戸時代初期にあたる。 諸豪勇時代のアイヌ勢力図 西...
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#備忘録02 小樽稲荷・桜の赤ハゲ・星野の廃寺・三社神社の剣

小樽稲荷のはじまり 励ましの坂 手宮公園の脇にある「励ましの坂」は斜度22%というかなりの傾斜を持っている。地獄坂で斜度10%なので、いかに急かがわかる。昔は高島に行くときにこの坂を励ましながら上ったので、いつしか励ましの坂と呼ばれるように...
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備忘録#01 忍路・聚富・知津狩・余市モイレ

忍路場所の謎 忍路漁港 江差追分に「忍路高島およびもないが、せめて歌棄磯谷まで」と唄われた忍路おしょろ。江戸時代は「ヲショロ場所」、「タカシマ場所」、「ヲタルナイ場所」の3つの知行地が設定され、忍路はニシンの良港として繁栄していた。 忍路は...
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ランドマーク地名 ~アイヌ語地名の考え方~

指をさして示せる地名 アイヌ語地名はランドマーク地名であることがほとんどである。 ランドマーク地名とは、簡単に言うと、「指をさして見せることができる地名」。今風に表現すると、「GoogleMapのピンを立てることができる地名」とでも言えるだ...
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昭和35年の札幌バイパス計画の話

小樽と札幌を繋ぐ高速道路・札樽自動車道は、小樽から札幌手稲区までは概ね国道5号と並行して丘の上を走っているが、宮の沢の札幌西ICところで山地を離れ、札幌中心部を避けて大きく北に迂回しながら進んでいく。いわゆる「バイパス道路」である。 北5条...
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勝納川の「白糸の滝」はどこにあるのか

過去記事:勝納川の雨乞滝と幻の滝 の続き 幻の滝・白糸の滝 勝納川には「穴滝」と「雨乞滝」という二つの滝があることが知られている。 江戸時代の探検家・松浦武四郎が残した日誌には、「五丈ばかりの大滝」が勝納川の上流にあるという。だが穴滝も、雨...
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余市町歌越と神姿岩

余市にかつて「歌越うたこし」と呼ばれた村があった。既に地図からは消えてしまい、検索しても遠別町歌越のほうしか出てこず、あまり情報はない。先日このあたりを歩いてみたので、少し調べてみることにした。 奇岩の宝庫・余市古平海岸 余市の海とシリパ ...
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勝納川の雨乞の滝と、幻の滝

勝納川の見どころといえばなんといっても最上流部にある「穴滝」である。奥沢水源地の浄水場のところから林道を遡ること4km、巨大な洞窟の中にその滝はある。その様相はまさに秘境といって相応しいもので、夏は涼しげに水を落とし、冬は見事な氷瀑を見せる...
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朝里川温泉の発祥年代と文治沢温泉ついて(備忘録)

小樽の奥座敷といえば朝里川温泉だが、一般には昭和29(1954)年に開湯したと言われる。これはいわゆる戦後にあたり、こうしてみると温泉街としては比較的歴史が浅いほうだと言えるかもしれない。 だが「小樽・朝里のまちづくりの会」発行の『小樽・朝...