地名の由来

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白老町の地名の由来 + ウポポイは何を伝えているか

ウポポイは何を伝えているかウポポイの前印象民族共生象徴空間ウポポイ/白老町白老のウポポイに初めて訪れたのはコロナ禍が落ち着き始めた2024年の春だった(奇しくもその直後に初罹患してしまったが)。ウポポイとして開業してから4年ほど経っており、...
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弁慶岬と義経弁慶伝説・寿都西部の地名由来

マド岩現る一枚の絵葉書から探索のきっかけはこの一枚の絵葉書だった。寿都郡政泊村天然のマド岩寿都にある「マド岩」の写真。素晴らしいアーチを描く岩で、しかも天然に出来たという。後志の海岸には人口のトンネル跡は残っているが、天然の奇岩の多くはもう...
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釧路町の難読地名解 ~漢字が語る元の音~

釧路町海岸の難読地名もうひとつの釧路「釧路町」を知っているだろうか。「釧路市」では?と思うかもしれないが間違いではない。釧路には「市」と「町」があり、違う市町村なのである。平成の大合併でも2つの釧路は合併することもなく、独立した市町村として...
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十勝と勝納の由来を考える

カッチ地名勝納の再検討小樽港と勝納埠頭公園小樽の勝納の由来について以前記事にしたことがある。勝納は旧記では「カツナイ」ないし「カッチナイ」と見え、後者の方が古くから見られる。また「カチンナイ」の表記も伊能図などに見える。『伊能大図』に見える...
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下ヨイチ場所とヌッチ・梅川の由来

二つのヨイチ二つの余市を繋げる大川橋大川橋とモイレ山北海道歴検図 後志州(下之下)  / 目賀田帯刀余市のシンボルのひとつに大川橋がある。余市川の河口にある白い橋で、かつて余市の渡船場があったところにかかっている。新市街と旧市街余市という町...
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祝津・支笏・鹿部の由来 ~sik地名を考える~

sik地名水に満ちたsiksikシㇰ という単語がある。これは「水でいっぱいに満ちた」といった意味合いで、一般アイヌ語ではよく使われるが、地名の中で使われているのはあまり見たことがない。しかしよく知られた地名のいくつかにはこの sik が使...
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留萌(ルルモッペ)の由来 ~海岬の川~

留萌の概要留萌の位置と交通留萌の位置留萌るもいは北海道北部の西海岸・通称「オロロンライン」の中ほどに位置しており、石狩と稚内の間にある街のなかでは最大の街となっている。留萌の町並/千望台よりJR留萌本線が2023年に廃止されたばかりだが、2...
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ヤリキレナイ川の由来 ~川にヤツラがやって来る~

やりきれない川ヤリキレナイ川北海道には様々な面白地名・謎地名があるが、最近では「ヤリキレナイ川」が有名である。そのなんとも言えない、哀愁漂う感じが現代人の心に響くのだろう。雨が降るたびに川が何度も氾濫するから、住民はもうヤリキレナイ……。そ...
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積丹町美国海岸の地名と景勝

積丹町美国美国の思い出積丹の 美国びくにはその名を冠す通り、とても美しい所である。積丹の神威岬に初めて車で向かっている途中、ふと地図を見ると「宝島」「黄金岬」「美国」という面白い地名が目に入った。名前だけでもなんともゴージャスなところである...
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濃昼(ゴキビル)の由来 ~ポキンピリは誤字か~

濃昼雑感難読地名濃昼濃昼は北海道の難読地名としてよく取り上げられる常連で、その頻度はベスト10にも入るのではないだろうか。しかも他とは違い、単に読めないだけでなく音が面白いというのがその理由である。濃昼はノウビルではなくゴキビルと読む。初め...
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倶知安・ニセコ・岩見沢の由来 ~大地に刻まれた地形~

ニセコニセコ町と倶知安町ニセコニセコ駅ニセコの人気が止まらない。ニセコの中心である”ひらふ坂”における地価は、10年間に14倍も跳ね上がったそうで、地価上昇率日本一であったようだ。ひらふ坂/倶知安町ニセコひらふ少し紛らわしいところだが、一番...
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雄冬岬 ~その位置と由来~

増毛の雄冬岬小樽に伝わる増毛の伝承古くからの小樽人が語る民間伝承に「増毛ましけが霞むなら明日は晴れ、増毛がはっきり見えるなら明日は雨」というものがある。小樽天狗山からみた増毛連山/写真提供・茅原みのる様天気予報としての精度はそこまで正確なも...
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岩内の由来と歴史 ~硫黄の川はどこにあるのか~

後志の港町・岩内岩内いわないは北海道後志のほぼ中心部に位置する街である。道の駅いわない後志管内では小樽・余市・倶知安に続き第四の都市となっている。小樽に次ぐ大きな港を持っており、かつてはフェリーが就航していたこともあった。今も港町のイメージ...
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雷電海岸の地名と由来 ~ライデン地名考~

岩内町雷電雷電の栄枯盛衰雷電温泉郷「雷電」とは北海道岩内町にある地名である。正式な住所の地名としては既に使われなくなっており、「岩内町敷島内」に含まれる。敷島内の西側、概ね敷島内漁港や鳴神トンネルの西側地区が「雷電」と呼ばれる。海岸に面した...
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寿都の由来 ~スッツ地名考~

寿都町ことぶきのみやこ後志に寿都という街がある。「ことぶきのみやこ」とは雅な漢字を当てたものだ。読みは「すっつ」。初見では絶対に読めないし、一度聞いたくらいではなかなか覚えられない、いわゆる難読地名のひとつとなっている。しかし同じ後志管内に...
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月寒の由来 ~ツキサップ地名考~

月寒月寒つきさむは札幌東南部の豊平区にある地名である。月寒地区とその周辺月寒川と望月寒川という2つの川が流れており、その間に位置するのが月寒地区である。国道36号線(室蘭街道)沿いに栄えている街であり、札幌市に編入される以前は「月寒村」とし...
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室蘭の由来 ~モロラン?モルエラニ?~

室蘭美しい室蘭の自然室蘭に初めて訪れたのは去年の夏のことである。蓬莱門/ムカリショ「蓬莱門」というのが一度見てみたくて、干潮に間に合うように朝4時に小樽を出発して、登別でひと風呂浴びた後に、朝8時半に蓬莱門のある浜についた。それは言葉を絶す...
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神恵内村の地名~祈石・竜神岬・トラセ・ラムネ泊~

美しき神恵内の地形絶景の宝庫・神恵内神恵内村のイメージと言えば、小さい頃にキャンプをした「青少年旅行村」と、「オスコイ!かもえない」がある所くらいなもので、あとは何もない印象があった。だが蓋を開いてみると溢れるほどの魅力に満ちている素晴らし...
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余市の由来 ~本当にイヨチコタン(蛇の村)だったか~

歴史の街・余市旧下ヨイチ運上家余市の歴史は古い。”ヨイチ” の地名はヲタルナイよりもずっと前の時代から見える。小樽も歴史の街と言われるが、主に明治から戦前にかけての歴史を重視しているのに対し、余市は先史時代から江戸時代にかけての歴史を前面に...
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東小樽の熊碓と謎のクマウシ村 ~クマウシ地名考~

全道各地にある熊牛村魚干棚が多い処道内には熊牛くまうしと呼ばれる地名があちこちにある。ブルとベアといえば投資界隈で使われる用語だが、もちろんそれは関係なくて、熊や牛を飼っていたというわけでもない。kuma-us-iクマウシ「魚干棚が多い処」...
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桃内の由来 ~モモナイ地名考~

桃内の紹介桃内村桃内桃内は小樽の塩谷と忍路の間にある小さな集落である。かつては忍路郡桃内村という1つの村を成していて、現在もほぼそのままの区画で住所に残されている。桃内の位置桃内の集落と桃岩岬国道五号で通過すると長い塩谷トンネルと忍路トンネ...
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赤岩海岸の地名 ~ワタリシ地名考~

小樽の赤岩山小樽運河から北の方に目を向けると、赤岩山 が見える。いくつかの鉄塔が立つ小高い山で、小樽市民にとっては馴染みがある山だ。赤岩山/小樽運河より赤岩山と隣の下赤岩山には遊歩道、小樽海岸自然探勝路が整備されているので、片道30分ほどの...
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軽川の由来 ~手稲の旧名~ トシリパオマナイ地名考

手稲の旧名・軽川手稲駅南口札幌市手稲区に「手稲駅」があるが、この駅はかつて「軽川駅」と呼ばれていた。明治13年に開駅して以来、手稲地区の中心的な位置づけとなり地域の発展を促してきた。同様に手稲駅周辺の手稲本町と前田地区は、昭和26年に手稲町...
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朝里の地名の由来 ~アサリ地名解~

難解なる朝里の地名解朝里あさりは小樽市東部の最大の町で、国道沿いにはショッピングモールが立ち並び、山の奥には朝里川温泉やスキー場・ゴルフ場などのリゾート施設がある、賑やかなところである。かつては小樽郡朝里村という独立した村であった。また朝里...
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手稲富丘・三樽別川の由来~サンタルベツ地名考~

手稲富丘と三樽別札幌の手稲富丘には、遠くからでも目立つKDDIの白い大鉄塔があるが、その近くで三樽別さんたるべつ川という川を渡る。あまり大きな川ではないが、国道沿いに河川標識があるので、なんとなく目にしたことがあるという人も多いだろう。三樽...
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厩町の由来 ~アシリパのコタン~

手宮の厩小樽市にある「厩うまや」という地名を聞いたことがあるだろうか。既に住所からは町名が消えてしまい、今は「手宮三丁目」となっている。かつては高島郡大字厩、のちの厩町であった。釣りが好きなら「厩町岸壁」と聞くとピンと来るかもしれない。毎日...
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勝納の由来~カツナイ地名考~

小樽五大難解地名小樽の町名になっているような代表的なアイヌ語地名は、たいていどれも何らかの議論があって、意味をこれだと断定できるものが少ない。その中でも特に難解とされているのが、蘭島らんしま・勝納かつない・朝里あさり・有幌ありほろ・於古発お...
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蘭島の地名の由来

蘭島とは海水浴場発祥の地・蘭島「蘭島(らんしま)」は小樽の一番西にある町である。かつては「忍路郡蘭島村」というひとつの村を成していた。余市との境界に位置し、その境目にはフゴッペ岬という海に突き出た陸がある。忍路半島とフゴッペ岬に囲まれて波の...
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小樽の地名の由来 ― 本当にオタオルナイだったか

歴史の残る小樽の町小樽は運河と港の街である。小樽は札幌の隣にあり、明治から戦前にかけて商港として発展してきた。今はすっかり観光地となり、流通の港としての役割は石狩湾新港と新千歳空港に取って代わられてしまったが、昔ながらの石造り倉庫の街並みが...
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星野・ほしみ・星置の地名の由来

星野とほしみ「星野ほしの」とは、小樽市の一番東にある住宅街で、札幌市との境界に位置している。「銭函」と「星置」の間にある集落である。小樽と札幌の境の町・星野町銭函と星置の間にあるのは「ほしみ」では?多くの人はこう感じるかもしれない。JRのほ...
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銭函の地名の由来

面白地名・ゼニバコ旅行などに行ったときに「ゼニバコから来ました。」と言うと、結構な確率で面白がられる。それが文字通り「銭の箱」であると言うと、さらに食いついてくる。すかさず「どういう由来があるんですか?」と。ゼニバコは会話の取っ掛かりにでき...